さくらねこ
ぼく、ここにいてるよ!
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今はもう無いふるさとを眺めて
投稿者きっこ
近所を荒らしてまわる猫でした。 今は広大な空地になっているマンション隣で生まれ育った彼女。 20匹以上いた野良猫達の中でもとびきり賢く臆病で、決して人と馴れ合わず、路上の撒エサやゴミステーションを頼りに、皆に睨まれながら生き抜いてきました。 迷惑な憎き野良猫、そして惨めで厳しい野良猫の命を見せつけてくる憂鬱な存在でした。 再開発で散り散りになった野良猫達。私が対策係としてTNRというものをすることになって、最後の一匹。数か月悩み答えが出せないまま捕獲予定を迎え、ボロボロの姿で再会した時。これまで見殺しにしてきた彼女の命、せめて残りはもう優しいものだけで包んで全うさせてあげたい。と、今思えば素人が無茶をして保護をしてしまいました。 家慣れするまで数ヶ月さらに苦しませてしまいましたが、ようやく穏やかに外を眺める時間が増えて来た頃の写真です。ずっと願っていた柔らかなフワフワにくるまりながら。
出会いの経路 | 地域猫 |
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投稿日 | 2023年07月29日 |
応募部門 | いのちつないだニャンコ |
作品ID | 5384 |
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